環境工学研究会(大阪) 「人口減少、少子高齢化社会におけるまちづくりと都市エネルギーを考える」

環境工学研究会(大阪)

「人口減少、少子高齢化社会におけるまちづくりと都市エネルギーを考える」

 

我が国のまちづくりは大きな転換点を迎えている。これまで増加してきた人口は減少に転じ、少子化と高齢化の進展など人口構造の変化がまちづくりのあり方を大きく変えることが想定されている。

これまでのまちづくりは、都市への人口流入と市街地の拡大を前提として、これを土地利用の中でどのようにコントロールするか、という観点で計画が行われてきた。しかし、今後は人口が減少するということを前提にしたまちづくりのあり方を検討しなくてはならない。

都市では、中心市街地で空き家や空き地が点在し、地方では既に集落の維持が難しくなっている地域も顕在化している。拡大した市街地のままで人口が減少した場合、一定の人口密度に支えられた生活サービス施設の維持が難しくなるとともに、公共施設やインフラの維持に係る課題の発生が懸念されている。

国が進める都市のコンパクト化のなかで、都市構造と土地利用の変化に伴うエネルギー利用に関する課題をどうとらえるかについて考えてみる。

 

主催:公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部

協賛:一般社団法人 建築設備技術者協会近畿支部

日時:平成27年9月11日(金) 15時~17時 

会場:ドーンセンター  大会議室3 

   大阪市中央区大手前1丁目3番49号 ドーンセンター TEL 06(6910)8500

 

題目・報告者と内容

 1. 「都市のコンパクト化とリノベーション~『立地適正化計画』が目指す都市像と持続可能なまちづくり~」

    報告者 村橋正武(立命館大学)

   内 容 国が進めるコンパクトなまちづくりの概要を紹介する。平成26年5月に都市再生特別措置法の改正法が公布され、コンパクトシティを推進する自治体は『立地適正化計画』を策定し、各種の誘導策を講じることになった。生活サービス施設を誘導する「都市機能誘導区域」には、医療・福祉・教育文化・商業といった機能が誘導され、都市の再構築(リノベーション)が図られる。「居住誘導区域」では、空き家・空き地問題の解決も見据えた居住の誘導が図られる。コンパクト化される都市構造のなかで、拠点区域に誘導される都市機能とそれを支える都市エネルギー供給など基盤施設のあり方について紹介する。

 

2.「リノベーションされる都市のエネルギー消費量を可視化する~都市構造を踏まえた面的な未利用エネルギー活用の試み~」

      報告者 川除隆広(日建設計総合研究所)

   内 容 都市のリノベーションを機に展開される面的なまちづくりのなかで、エネルギー消費量と未利用エネルギーを可視化して、効率的な都市エネルギシステムを具体化する試みを紹介する。多くの都市は市内を河川が流れ、まちづくりの中ではそれを自然や景観などの貴重な都市軸ととらえている。一方その豊かな資源は、温度差を利用して都市の貴重なエネルギーとして活用する試みが、大阪の中之島などで進められている。今後未利用エネルギーの面的活用エリアの展開を考える場合、そのポテンシャルを最大限に活用するためには、エネルギー需要とのマッチングが重要な課題となる。都市のコンパクト化とともにリノベーションされる区域での都市エネルギーのあり方検討に有効な手法である未利用エネルギーとエネルギー消費量の可視化について、大阪市や名古屋市などで検討された事例を紹介する。

 

3.「安全・安心で持続可能なまちづくりにも貢献する自立型都市基盤の整備 ~関西文化学術研究都市での先端技術を活用した試み~」

     報告者 鈴木達郎(AMT Japan)、尾﨑直利(京都府木津川市、資料提供)

   内 容 高度経済成長期に整備された都市基盤は、今後その維持だけでなく、老朽化した構造物の更新時期を迎えることになる。少子高齢化社会では、その都市基盤の維持更新に係る費用が自治体運営に大きな負担となることが想定されている。関西文化学術研究都市の木津川市では、開発中の住宅団地等において、今後の少子高齢化や大規模災害時の都市生活像を見据えた自立型都市基盤の整備を試みている。その最初の試みである、自立型ハイパワーLED屋外照明の整備とその効果検証の内容を紹介する。この機器は、小学校の通学路や、大規模災害時の避難所となる小学校に整備され、その省エネや信頼性の効果検証が行われている。今後は、中山間地の小規模集落や、離島などへの適用も検討されている。

 

参加費   環境工学研究会会員 無料

            非会員2000円(資料代を含む)

 

申込方法     ご希望の方は、平成27年9月4日(金)までに、ホームページ上の申込フォームから申し込み下さい。

  https://kinki-shasej.org/form/form20150707/form.cgi

(社)空気調和・衛生工学会近畿支部

〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10ATC/ITM棟11F

電話(06-6612-8857)   FAX(06-6613-7890)

E-mail:office@kinki-shasej.org

 


お申し込み終了
公益社団法人 空気調和・衛生工学会 近畿支部
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