環境工学研究会(大阪) 『温泉熱を活用した地域ぐるみの二酸化炭素排出削減手法』

 一般的な温泉施設では、浴槽で使用する温泉の保温や、シャワーやカランで使用する給湯などの熱需要が存在しますが、これまで我が国では油炊きボイラーなどにより熱供給をおこなうことが一般的でした。しかし、二酸化炭素排出削減目標の達成に向けて、給湯や暖房のための熱供給にはできるだけ化石燃料を使用せず、再生可能エネルギーの割合を高めていく必要があります。今回は地域全体で取り組む給湯の省エネルギーや二酸化炭素排出削減の先進的な取り組み事例を紹介します。

 

(主催)空気調和・衛生工学会近畿支部

(協賛)建築設備技術者協会近畿支部

(日時)令和2年1月24日(金)15時~17時

(会場)大阪府立男女参画・青少年センター(ドーンセンター)大会議室2

   (大阪市中央区大手前1-4-39ドーンセンター  TEL: 06-6910-8500)

 

題目と内容題目と内容

1. 温泉熱を活用した集中給湯事業の紹介~山形県湯野浜温泉~

報告者 高木禎史 三機工業(株)

 山形県鶴岡市にある湯野浜温泉は、温度も比較的高く湯量が豊富で、まだ利用可能な余剰温泉エネルギーが多く存在していました。湯野浜温泉では、平成28年度にこの未利用エネルギーを活用した集中給湯システム構築を中心とした温泉街全体での省エネルギー事業を実施し、温泉街を構成する各旅館の省エネルギー・省コストを実現するとともに、老朽化が懸念されていた温泉供給インフラのリニューアルも実施できました。持続可能な地域社会の構築を模索している湯野浜温泉の取り組みと、温泉熱を熱交換器とヒートポンプで2段階、カスケード利用している集中給湯システムを用いた温泉街全体での省エネルギー事業についてご紹介します。

2. 温泉熱地域利用のための熱源水ネットワークシステムの評価

報告者 鍋島美奈子 大阪市立大学大学院 

 温泉地域全体の省エネルギー化を目的とし、平成26年度~平成30年度にNEDO委託事業として研究開発をおこなった熱源水ネットワークシステムについて解説します。このシステムは温泉熱エネルギーを有効に活用する方式のひとつであり、温泉や排湯と熱交換した30℃前後の熱源水を地域に循環させ、各施設の熱源機器(ヒートポンプ)の熱源として利用するシステムです。熱が余っている施設と足りない施設が混在するような温泉地域に適したシステムです。今回提案するシステムの給湯用エネルギー消費削減効果を試算し、従来方式や集中プラント方式と比べてどのような条件の時にメリットがあるのかについて考察します。

 

参加費  環境工学研究会会員は無料、非会員 2000円(資料代を含む)

申込方法  ご希望の方は、令和2年1月17日(金)までに、ホームページ上の申込フォームから申し込み下さい。

お問合わせ (社)空気調和・衛生工学会近畿支部

      〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10ATC/ITM棟11階

      TEL: 06-6612-8857  FAX:06-6616-7098           

      e-mail: office@kinki-shasej.org

 


お申し込み終了
公益社団法人 空気調和・衛生工学会 近畿支部
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