人が社会活動を続ける限り発生する下水熱は、未利用エネルギーとして従来から着目されてきたが、法整備の遅れや下水熱を利用する設備技術が未確立であることで、長らく普及には至っていなかった。下水熱利用施設の導入においては、下水道管理者や道路所有者等との調整が多く、これまでは下水管理者(地方公共団体)による所内利用や地域熱供給事業での活用に留まっていた。
しかし昨今、「都市再生特別措置法」の改正や「都市の低炭素化の促進に関する法律」の制定によって、民間事業者が下水道管理者から許可を得て下水を取水することが可能となったこと、また、国土交通省主導で下水熱利用のガイドライン策定や下水熱のポテンシャルマップ策定に向けた取り組みが進展していることで、民間事業者が下水熱利用に取り組める環境が整いつつある。
そこで今回は、「下水熱利用」をテーマとして、下水熱利用を取り巻く環境、本格的な普及に向けた課題、熱回収技術の現状等を紹介し、下水熱利用を再認識する機会としたい。
主催:(公社)空気調和・衛生工学会近畿支部
協賛:(一社)建築設備技術者協会近畿支部
日時:2022年1月21日(金)15時~17時
会場:ZoomによるWEB配信
講演題目・報告者・内容
1.下水熱(管渠)利用熱交換器の課題と普及に向けた展望
報告者 中尾正喜(大阪市立大学 特命教授)
内 容 下水熱(管渠)利用が始まったが、いまだ普及が展望できない状況にある。下水熱利用のための熱交換器やスクリーンなどの技術開発はNEDOの事業で取り組まれたが、その結果は十分生かされているとは言えない。本講演では、主として管渠内に設置する熱交換器及び管渠から取水して採熱する熱交換器について、その性能の現状と課題を解説し、下水熱(管渠)利用普及に向けた方策を提言する。
2.下水熱利用の効果と導入検討時の留意点
報告者 三毛正仁(総合設備コンサルタント)
内 容 下水熱利用については、その導入効果に関する情報が少なく導入の妨げになっているのが現状である。そこで、実導入施設及び小規模実証試験からのデータから下水熱利用の効果検証結果や課題を紹介する。加えて、国交省の方では、下水熱利用マニュアル(案)が令和2年度に改訂された。これらの情報も交え、実務視点での導入検討時の留意点を紹介する。
参加費:環境工学研究会会員無料,非会員2,000円
振込先:三菱UFJ銀行 大久保支店(店番364)
普通預金 1071778
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
開催1週間前までに参加費のお振込みをお願いいたします。
振り込み確認後、閲覧に必要な情報をメールで送信させていただきます。
受講料は払戻し致しませんので、当日参加できない場合は代理参加も可能です。
金融機関の払込受領書、もしくは払込完了画面をもって領収書に代えさせていただきます。振込手数料は、申込者にてご負担下さい。
申込方法 ご希望の方は、2021年1月14日(金)までに以下へお申し込みください。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部
〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC/ITM棟11F
電話(06-6612-8857) FAX(06-6616-7098)
E-mail:office@kinki-shasej.org