「建築を変える拡張排水システム~概要と適用事例~」
排水による制約がなくなると建築の自由度はどこまで向上するのか。日本建築学会からの2022年6月に刊行された新書「建築を変える 拡張排水システムの設計法」には、その可能性が示されている。拡張排水システムは、従来の排水システムを補完、拡張する排水システムの総称として新しく定義されたもので、ポンプやサイホン作用を用いて、排水管の小径化、無勾配(もしくは緩勾配)とできることから、水まわりのレイアウトの自由度向上や配管スペースの縮小などに寄与する。
本研究会では、拡張排水システムの概要と特徴に加えて、排水に関する”困った”を拡張排水システムで解決した事例を用いて分かりやすく解説する。これにより、設計者をはじめとした技術者が拡張排水システムを認知し、実務において計画・活用されることを期待する。
主催:(公社)空気調和・衛生工学会近畿支部
協賛:(一社)建築設備技術者協会近畿支部
日時:2023年1月27日(金)15時~17時
会場:ZoomによるWEB配信
講演題目・報告者・内容
1.拡張排水システムの概要と設計アドバンテージ、事例紹介:真空排水システム
報告者 古賀誉章(宇都宮大学)
内 容 拡張排水システムは、機械排水システム(動力で搬送)・サイホン排水システム(サイホン作用で搬送)・要素技術(自封トラップ)で構成される。各システムで特徴が異なり、排水の“困った”の状況に応じて適用システムを検討することにより、大きな効果が見込める。本講演では、拡張排水システムの概要と設計時にどのようなアドバンテージや効果があるかについて解説した上で、事例紹介として、機械排水システムの1つである真空排水システムの適用事例を紹介する。
2.事例紹介:小型圧送排水システム/拡張排水システム要素技術(自封トラップ)
報告者 臼井政夫(元スマートポンプジャパン)
内 容 機械排水システムに分類される小型圧送排水システムは排水をポンプで押出すことにより排水を搬送するが、従来の排水システムの排水槽の圧送排水システムとは区別される。本講演では、事例紹介として、小型圧送排水システムを適用した事例を紹介する。また、拡張排水システム要素技術として、封水ではなくメンブレン膜によりトラップ機能を有する非水封式の自封トラップを採用した事例を紹介する。
3.事例紹介:サイホン雨水排水システム/サイホン雑排水システム
報告者 光永威彦(明治大学)
内 容 サイホン排水システムは、配管形態を工夫することでサイホン作用により、排水を搬送する。これにより、従来の排水システムより、小径で無勾配(もしくは緩勾配)を実現する。サイホン排水システムは排水対象が雨水か雑排水かにより、システム構成などが異なる。本講演では、事例紹介として、サイホン雨水排水システムとサイホン雑排水システムを適用した事例を紹介する。
参考書籍::『建築を変える 拡張排水システムの設計法(日本建築学会編/彰国社刊)』
※参考書籍は参加費とは別売になります。
参考書籍について: https://www.shokokusha.co.jp/?p=13294
参加費:環境工学研究会 会員無料、非会員2,000円
振込先:三菱UFJ銀行 大久保支店(店番364)
普通預金 1071778
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
開催1週間前までに参加費のお振込みをお願いいたします。
振り込み確認後、閲覧に必要な情報をメールで送信させていただきます。
受講料は払戻し致しませんので、当日参加できない場合は代理参加も可能です。
金融機関の払込受領書、もしくは払込完了画面をもって領収書に代えさせていただきます。振込手数料は、申込者にてご負担下さい。
申込方法 ご希望の方は、2023年1月20日(金)までに以下へお申し込みください。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部
〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC/ITM棟11F
電話(06-6612-8857) FAX(06-6616-7098)
E-mail:office@kinki-shasej.org
参考書籍:『建築を変える 拡張排水システムの設計法(日本建築学会編/彰国社刊)』は各システムの主な事例紹介は参考書籍に掲載されており、シンポジウムの参考書籍として役立ちます。
※参考書籍は参加費とは別売になります。
考書籍について: https://www.shokokusha.co.jp/?p=13294