カーボンニュートラルの実現に向けて、衛生分野においてはネット・ゼロ・ウォータービル(ZWB)の普及に向けた取り組みが進んでいる。しかし、近年建設が加速する半導体工場やEV工場を始めとした電気電子製造のような産業分野では、水を生産工程に不可欠な空調用冷却水や純水製造のために用いている特性上、使用水量を削減することは難しい。このようなケースでは、総使用水量を排水処理水などの代替水でいかに賄うかが重要とされる。また、産業立地が地方圏であることも多く、インフラから多量の水供給を出来ない場合には、インフラにかかる負荷を低減することも必要となる。これは、企業活動において水を多量に使用する産業分野共通の課題である。
そこで今回は、“節水”をテーマとして、水族館と半導体工場での節水に向けた先導的な取り組み事例や水回収技術を紹介し、節水に向けて一考する機会としたい。
主催:(公社)空気調和・衛生工学会 近畿支部
協賛:(一社)建築設備技術者協会 近畿支部
日時:2025年1月17日(金)15:00~17:00
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)4F 大会議室3
大阪市中央区大手前1丁目3番49号
06-6910-8500
開催方法:会場、及びZoomによるオンライン併用
講演題目・報告者・内容
1.大規模水族館のライフサポートシステムにおける節水計画
報告者 坂本 馨(株式会社竹中工務店)
内 容 神戸須磨シーワールドは西日本最大級の水族館として2024年6月に開業した。多様な水生動物の生息環境を再現した大小様々な水槽の総水量は、前身の須磨海浜水族園の約3,250m3から約13,000m3へと大幅増となり、環境負荷低減の観点から排水量削減が求められた。本講演では水族館のライフサポートシステムについて概説し、その節水計画について述べる。
2.FM(Floating Media)フィルタと洗浄排水からの水回収技術
報告者 外川 駿介(水ingエンジニアリング株式会社)
内 容 FMフィルタは特殊浮上ろ材を使用した上向流のろ過装置である。ろ過性能は砂ろ過装置とほぼ同等であり、洗浄を塔内保有水の撹拌により行うことで砂ろ過装置と比べて洗浄排水量が少なく、洗浄排水から水回収する技術とあわせて節水に寄与している。本講演ではこのFMフィルタと水回収技術について紹介する。
3.半導体工場で進む節水技術
報告者 山下 和宏(栗田工業株式会社)
内 容 人口増加や都市化、地球温暖化等のメガトレンドに起因する水問題は、今や企業における「事業継続性に向けた戦略的課題」へと重みを増している。本講演では特に、工場の巨大化に伴い水使用量が拡大傾向にある半導体工場を例として、用水・超純水向け排水回収技術を始めとした、節水ソリューションの概要や具体例を紹介する。
参加費:環境工学研究会会員無料,非会員2,000円(税込)
会場受講の方は当日受付でお支払い下さい。
Zoom受講の方は開催1週間前までに参加費のお振込みをお願い致します。
登録団体は3名まで無料となります。登録団体は以下のURLでご確認下さい。
https://kinki-shasej.org/Info/1282
振込先:三菱UFJ銀行 大久保支店(店番364)
普通預金 1071778
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
オンライン参加のためのURL、及び配布資料については、事前に登録頂いたメールアドレスにご案内します(会場では印刷物の配布は行いません)。受講料は払戻し致しませんので、当日参加できない場合は代理参加も可能です。金融機関の払込受領書、もしくは払込完了画面をもって領収書に代えさせていただきます。振込手数料は、申込者にてご負担下さい。
申込方法:ご希望の方は、2025年1月10日(金)までに、以下の申込フォームから申し込み下さい。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部
〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC/ITM棟11F
電話(06-6612-8857) FAX(06-6616-7098)
E-mail:office@kinki-shasej.org