環境工学研究会(大阪)
「PM2.5などを対象とする建築・都市の空気質問題を考える」
近年、大陸から飛散する空気汚染物質の問題がメディアで大きく取り上げられ、社会的関心が高まっている。我が国においても設計者をはじめとする多くの技術者やクライアントの関心の対象と言え、当該分野の喫緊の課題の1つと位置づけられる。今回の研究会では、PM2.5をはじめとする粒子状空気汚染物質に焦点を当て、室内外における空気汚染の実態や健康影響に関する研究とその知見を紹介する。空調技術者はこのような実在空間の実態に加え、空気汚染の現場実測評価に関する知識と技術も今後求められる機会が増えると考えられる。そこで本研究会では用途や目的に応じて求められる測定機器の種別やその測定原理・使用方法の技術報告に加え、種々の空気質測定機を用いた測定の実演を行い、空調技術者に求められる空気質評価方法についての知識を深めた上で、空気調和・衛生工学における今後の空気質問題への対応について考える。
主催:公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部
協賛:一般社団法人 建築設備技術者協会近畿支部
日時:平成26年9月17日(水)14:30~17:00
会場:ドーンセンター特別会議室
大阪市中央区大手前1丁目3番49号 TEL: 06-6910-8500
題目・報告者と内容
■技術報告
1. 「粒子計測に関する技術と計測機器の紹介」
報告者 小城原 佑亮(日本カノマックス株式会社 研究開発部)
内 容 室内に漂うタバコの煙や工場に漂うオイルミスト、クリーンルーム内に浮遊する微粒子など、各種エアロゾル粒子(浮遊粉じん)の測定は、その計測環境の特徴や計測目的によって、物理的原理の異なる様々な方法を用いて行なわれている。代表的な粒子計測原理と計測器の種類、および機器の使用例などについて紹介する。
■研究講演
1. 「大気汚染物質としてのPM2.5」
報告者 柳 宇(工学院大学 建築学部)
内 容 時代の変遷と共に大気汚染の様子も変わってきている。本報告では、大気汚染の近代史を概述し、近年問題となっているPM2.5の汚染状況、健康影響などについて述べる。また、報告者らが行った中国での測定結果を紹介し、大気中と室内のPM2.5濃度の関連性について考察を行い、建築環境工学の視点からその対策方法を考える。
2. 「室内PM2.5の現状と対策」
報告者 鍵直樹(東京工業大学 大学院情報理工学研究科)
内 容 室内粉じん汚染,特に室内PM2.5を中心に,室内における発生源及び外気からの侵入の特徴などについて概説し,建築物の空調設備による影響などを既往の研究及び実態調査の結果から述べる。更に対策として,空気調和設備及び空気清浄装置の有用性について述べることで,室内PM2.5における空気調和設備のあり方について考える。
参加費 環境工学研究会に登録されている方 無料
一般 2,000円(資料代を含む)
申込方法 ご希望の方は、ホームページ上の申込フォームから申し込み下さい。
https://kinki-shasej.org/form/form20140702/form.cgi
公益社団法人 空気調和・衛生工学会近畿支部
〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC/ITM棟11F
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