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環境工学研究会No.349「住宅の室内環境と医療」

医療費の削減は我が国の重要な課題の一つである。室内の環境を改善することで、そこに住まう人の健康を増進するとともに、建物内で発生する事故を防ぐという予防医学的なアプローチもこれに寄与し得ると考えられる。今回の研究会では、室内の熱的な要素を軸として疾病予防・事故予防の可能性を検討した2つの研究について講演をいただき、環境工学の観点から疾病や室内事故の予防を考える機会としたい。

主催:(公社)空気調和・衛生工学会近畿支部
協賛:(一社)建築設備技術者協会近畿支部

日時:2020年11月17日(火)15時~17時
会場:ZoomによるWEB配信

講演題目・報告者・内容

1.医療費を考慮した経済的な住宅断熱性能

  報告者 藤田浩司(近畿大学)

  内 容 住宅の断熱性能の向上によって様々な疾病が生じにくくなることはこれまでも報告されているが、断熱性能(外皮平均熱貫流率)と医療費の関係は定量化されていなかった。本研究では、この関係を定量化し、断熱費と暖冷房費に医療費も合計した値が最も小さくなる断熱性能を検討した。今回はこの検討方法と結果について報告する。

2.家庭内事故と住環境との関わり

  報告者 河原ゆう子(東邦ガス)

 内 容 名古屋市の救急出動記録に基づく家庭内事故の増減要因について、重回帰分析や機械学習により検討した結果を紹介する。家庭内事故を地域レベルで抑制するには、地域コミュニティの活性化、住宅の段差バリアフリー化及び断熱化の進展が重要であること、また、緊急車両出動抑制活動は比較的緊急性のない軽症事故の抑制に有効であることを報告する。